健康データは、誰のものか?
労働安全衛生Journalを始めようと思ったきっかけは、2つあります。
ひとつは、運輸安全業界、とくに運行管理者のみなさんから「健康診断の結果は管理していない。なぜなら総務が管理しているからだ」という声を聞くようになったからです。時には、個人情報保護という別の大きな正義の話になってしまい、結果的に、あれだけ時間と手間とお金(労使折半)をかけた健康診断の詳細結果が、肝心の運行管理や安全運転管理の現場で積極的に、有効に使われていないように見えてきたからです。
“その朝の体調の把握”と、“数ヶ月、1年単位の健康『状態』の把握”は違うと思うのです。
もうひとつのきっかけは、マイナポータルです。
これまでは自分の健康診断の結果は、紙で保管するか保険者のウェブサイトでIDをつくってデータで見る、2つの方法しかありませんでした。
でもいまは、マイナポータルにアクセスすれば、自分の過去の健康診断の結果や医療費が自分のスマホからみられるようになっています。
私はいつしかこう思うようになりました。
日本の労働安全衛生法は、古いと。せっかく働くひとに、企業に、健康診断を義務付けてるのに、その膨大なデータの利用と活用を、保険者や被保険者企業にぼんやり任せていることに。
もし、政府、保険者、産業保健業界、企業が本気になれば、例えば「数千万人分の健康診断データ」のインサイトを、政府統計ダッシュボードに掲載することができるはず。今は、出来ない。この時代においても!
いつになったらできるか? 出来ないとしたら、何が障壁か?
保健制度を前提に得られたヘルスデータは、個人を超えてひろく社会や世界で活用される「みなのもの」です。
労働安全衛生Journalは、「病気にならないこころ・からだをつくること」に真剣に取り組みたい中小企業オーナーや衛生管理者へ、独自の視点で情報をお届けする情報発信サイトです。
東海電子株式会社
代表取締役 杉本哲也
パブリックコメント